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2020.09.14 Monday

2020夏休み・常念岳と大天井岳1

9月5日土曜夜。

過去最強クラスと言われる台風10号は、遠く沖縄の南にあっても中央自動車道に大粒の雨を降らせていた。

相模原あたりでポツリときて、山梨に入ってもずっと豪雨だ。

ひっきりなしに雷が落ち、あたりが明るくなる。

20200911_3042683.jpg

前が見えない。

打ち付ける雨以外にも、他車の跳ね上げる水しぶきが、容赦なくレンタカー軽自動車を襲っていた。

ハンドルを握る比呂志の横で、前のめりで前方確認をする榊。

 

心底、思う。

私が運転してなくてよかった・・・(免許取って一年目)。

 

考えに考え抜いて、比呂志と榊が決めた夏休みは、北アルプスへの再訪だった。

選んだ山は、常念岳と大天井岳。

車で行き、人の少ない登山口から、しかも平日に登る。

考えうるなかで、最大限感染させない・感染しない(であろう)方法である。

休みをとれるなら、どうしても北アルプスに行きたい・・・あの山並みをもう一度見たかった。

 

しかしこの雨である。

というより、台風である。

せっかくお客様にお願いしてお休みさせてもらったけれど、どうなるだろうか。

 

 

雨は、長野に入ったあたりでやっと止んでくれた。

松本ICで高速道路を降りる。

今日はホテルに泊まって、明朝早くに登山口へ行く予定だった。

立ち寄ったコンビニで聞いたところ、どうやらこちらでは昼に雨がひどかった模様。

小さなビジネスホテルの一室にチェックインし、サービスエリアで買った弁当を食べながら会議する。

明日、いけますかね?

高速道路でのあの大雨が、二人の腰を重くしていた。

なぜなら、今回はテント泊を予定していたからだ。

しかも二泊。

そしてビギナー。

まだ一回しか外で張ったことないのに!

あんなの降っちゃったら・・・。

怖い。

怖すぎる。

 

 

台風はゆっくりと北上している。

6日日曜から8日火曜にかけて日本を通り過ぎていくようだ。

テンくら(天気とくらすというサイト)みたり、Yahoo天気みたり、気圧配置図みたり。

悩んで悩んで悩んで、次の日の朝起きた時まで悩んで、結局その日はあきらめ月曜から登ることにした。

 

そして、決めた途端に晴れるのである。

20200911_3042668.jpgこんなはずじゃ・・・

 

やることもないので、登山口の確認したり松本の湧水を明日からの水として頂いたりして、8時には就寝した。

 

9月7日月曜。

4:30起床。

台風は今日九州に一番近づくようだ。松本市は晴れていた。

一の沢登山口へ向かう。

車で1時間ほどの道のり。

駐車場は登山口から20分ほど歩いて下ったところにある。

30台くらいのキャパシティだが・・・2台しか停まってなかった。

少なすぎて逆に不安である。

10キロを超える荷物を背負い、舗装された道路をテクテク歩く。

20200911_3042670.jpg

登山口にはトイレがあって、休日は管理の方が検温してくださるようだが、この日は誰もいなかった。

 

本日の行程

 

6:50 静かな山道を歩きだす。

 

一の沢からの登山道は、文字通り沢沿いをゆっくりと上がっていく。

奥地に少しずつ分け入っていく感じ。

登山道はけっこう歩きやすいのだが、クマがよく出るらしい。

今年は人が少ないからか食べ物が少ないのか、出没情報が多く、ご近所の上高地・小梨平キャンプ地でテントが襲われたりしていた。

わりと緊張する。

今までシカには何回も会ったけど・・・クマはちょっときついなあ。

一応、クマ鈴(歩くたびにチリンチリン鳴る)を装備してはある。

20200911_3042677.jpg序盤の大滝ベンチ。帽子が曲がってるよ!榊!

 

天気は雨が降ったりやんだりといった感じ。

時折風が吹き抜ける。

見上げると、上空の雲の動きが速い。

樹林帯だと平気だけど、稜線上は風が強いんじゃないだろうか。

テント・・・飛ばない?

 

3時間ほど歩いたところで、今日登って降りてきたというソロのお兄さんと会った。

「上、雨はそうでもないんだけど、風がすごくてね。頂上登らないで降りてきちゃったよ。」

あきらかに健脚の大先輩の言葉に、榊は決めた。

 

山小屋に泊まろう。

 

コロナ禍にあって、山小屋は現在完全予約制である。

ガン空きの駐車場を思い出しつつ、一応小屋へ電話をいれる。

「はい、常念小屋。」

「今日テント泊の予定だったんですけど、風やばそうなので泊まらせていただけませんか?」

「あ〜〜、今日はテントはダメだね。泊るの大丈夫だよ。むしろ泊ってよ。今日、お客さん3人しかいないんだもん。」

 

3人・・・。

コロナのせいか、台風のせいか。

 

とりあえず飛ばない宿は確保したので、あとは登るだけである。

20200911_3042674.jpg

胸突八丁の看板あたりから、急角度で高度を上げていく。

20200911_3042672.jpg

階段をズンズン登ると、あっという間に沢ははるか下方に。

チョロチョロと湧く最終水場を経て、1時間半ほどで稜線上へ出た。

20200911_3042685.jpg

 

木がなくなった瞬間・・・

 

爆風である。

20200911_3042679.jpgサンプラザ中野もびっくり。

 

荷物が重いので、立ち上がると後ろに倒れそう。

目の前に槍ヶ岳の下のほうがちょびっと見えているけれど、それどころじゃない。

20200911_3042681.jpg

超・前傾姿勢で、目の前の小屋へ向かう。

テント、無理。ぜったい無理!

 

 

12:35 常念小屋着。

ガラガラと引き戸をあけると、右側に受付カウンターがあり、先ほど電話を受けてくれたであろうおじさまが、他のお客様からの電話対応中だった。

比呂志と相談して、せっかくだから夕食は小屋の料理をいただいて、今日の昼と明日の朝を自炊しようと決めていた。3人しかお客さんいないんだし・・・少しでも売り上げ貢献できれば。

 

電話を終えたおじさまから、小屋の使用方法について一通り説明を受け、2階の個室へ案内される。

4つの布団が敷いてある一部屋を、私たち2人で使っていいそうだ。

屋根裏部屋のような3階もあり、そちらは大部屋のようだった。

当然今日は誰も使ってない。

個室はコロナ対策のため、布団ごとに透明の板で仕切られている。

布団もそのままは使わないでほしいとお願いされていた。自分の寝袋を広げる。

昼ご飯は、持ってきた棒ラーメンとコンビニのおにぎりである。

1階の談話室横の外に、運動会で使うような大きいテントが張られており、そこの下に置かれたテーブルで調理をした。

軽めに食べたら、あとはとにかく暇である。

風は相変わらずゴウゴウとふき、雨もついに降り始めた。外の様子を見に行く気にもならない。

 

17:00 晩御飯

小屋の本棚にあった「風の谷のナウシカ」を1冊読み終えたあたりで、ご飯の時間になった。

・・・って、食べるの私たちとソロのお兄さん3人だけ!

20200914_3043820.jpg

広々とした食堂にポツンと置かれた食事。

なんかかえってすみません。

食堂の台所側はビニールのシートで仕切りが作られていて、その奥にご飯とお味噌汁を用意したお兄さんが立ってスタンバイしている。

「ごはんとお味噌汁はお替り自由です。欲しいときは、手をあげて教えてください。」

今までならたぶん、お重にご飯入れてテーブルへ置いておけばよかっただろうに、大変なことである。

 

そして、大変な圧力である。

 

なんせ3人しかいないのだ。

立って待つお兄さんに悪いような気がして、迅速にしかも大量にご飯をかきこむ。

わんこそば状態・・・?

(とてもおいしかったです)

 

晩御飯を終えたあたりから、いよいよ外は大嵐の様相を呈してきた。

テレビのある談話室では、本日の宿泊者が大集合(6人)。

しかし、特に話したりするわけでもなく、自炊のご飯を食べたり、お酒を飲んだりしながら、各々の時間を過ごしている。

明日の行程は、朝のうちに常念岳へ登頂した後、稜線を歩き大天井岳へ向かうことになっていた。

テンくらを見るに、風は昼くらいまで弱くはならないようだ。

雨も怪しい。

稜線歩きが不安・・・そのあとのテント泊がさらに不安だ。

もしかしたら、下山しなくちゃいけないかもな。

時折小屋を揺らす強風の音にビビりながら、就寝した。

 

 

つづく。

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